2020年春クールアニメレース(実況:万条あくあ 解説:syoco)

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「『揉め事はジェットレースでスッキリ解決!』さあ!やってまいりました『2020年春クールアニメレース』の時間です!実況はわたくし万条あくあ!」

 

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「解説は初心者歓迎、syocoでお送りいたします」

 

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「さっそくですがsyocoセンパイ、今回のレースについて教えていただけますか?」

 

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「はい。その名の通り、2020年春クールアニメの駆け抜けた3ヶ月を追っていき、そのアニメたちの中でどの作品が良かったかを決めるレースです。順位は完全なるこの文章の筆者の匙加減で決まります。アニメの良さ、面白さというものは十人十色、アニメ視聴者の数だけこのレースの展開があるというところが大きな特徴になりますね。ところで最初の『揉め事はジェットレースでスッキリ解決!』っていうのは?」

 

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「それ言わないと私たちが何者なのか忘れちゃってる人もいるかと思いまして」

 

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「……たしかに。(でもそれがあったとしても知らない人は知らないと思います)」

 

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「ともあれご説明ありがとうございます。ではさっそくですが、今回のレースに出走する各アニメを見ていきましょう!」

 

 

1枠1番 ツグツグモモ

1枠2番 グレイプニル

2枠3番 シャチバト

2枠4番 シロネコプロジクト

3枠5番 キツツキタンテイ

3枠6番 プリンセスコネクト

4枠7番 ジャシンチャンツ

4枠8番 カミノトウ

5枠9番 プランダラ

5枠10番 ハチナンッテソレハ

6枠11番 タマヨミ

6枠12番 カクシゴト

7枠13番 シンサクラタイセン

7枠14番 リスナーズ

7枠15番 ナミヨキイテクレ

8枠16番 アルテ

8枠17番 カグヤサマツー

8枠18番 ハメツフラグ

 

 

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「こちらの枠順ですが、日曜日から順に地上波の放送時間順に並べたものになっているようですね。また、アニメ名に関しては競馬の馬名の9文字までという制限を適用して、9文字まででつけさせていただきました」
 

 

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「さてsyocoセンパイ。レース開始前の段階では12番のカクシゴト単勝一番人気となっていますね」

 

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「そうですね。筆者が久米田作品のファンであること、またプロモーションの気合の入り方などが考慮に入れられて人気を集めているようです。ちなみにこの単勝人気というのは筆者の期待値に多少の世間的な注目度などを加味して勝手に筆者の脳内で設定されます」

 

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「解説ありがとうございます。この中でsyocoセンパイが注目しているアニメというのは」

 

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「そうですね。1番ツグツグモモ、7番ジャシンチャンツの両2期作品は1期が良かっただけに安定した走りが期待できそうです。また、ラジオを題材にした15番ナミヨキイテクレも注目ですね。穴っぽいところでいうと3番シャチバトはソシャゲ原作ということもあり一発の可能性は秘めていると思います」

 

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「ありがとうございます。残念ながらこのレースでは社会情勢の影響を受け、出走予定が中止、延期となってしまったアニメもあります。しかしいわばそれも乗り越えたたくましいアニメたちのレースということにもなりそうですね。さあ各アニメ順調にゲート入り……」

 

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「スタートしましたぁ! まずポンと飛び出したのは内枠1番ツグツグモモと大外18番ハメツフラグです!」

 

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ツグツグモモは2期ということを活かし、キャラ紹介をすっ飛ばして得意のお色気ギャグバトル展開を使えたのが大きいですね。ハメツフラグは1話で設定説明に終始せずしっかりとキースの話を締めたことで好ダッシュです」

 

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「さあ人気のカクシゴトは中段やや前の好位につけそうか! しかしまだゆるく一団となって最初のコーナーにかかろうとしております!」

 

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「レースは始まったばかり。まだどのアニメが抜け出すか目が離せません」

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「第一コーナー、おおよそ各アニメ3話までを過ぎたことになりますが、ここまでいかがでしょうかsyocoセンパイ!」

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「そうですね、ツグツグモモハメツフラグがレースをリードしている展開です。あとはジャシンチャンツナミヨキイテクレも快調に飛ばしていますね。あと現時点では中段あたりですが、カミノトウシロネコプロジクトはちょっと面白い存在になるかもしれません」

 

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「さあレースは序盤から中盤へ! おっとここでスタート悪くなかったタマヨミですが大きくつまずいてしまったか!?」


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「4話ですね。筆者が原作でお気に入りの柳大川越戦ですが、1話で試合をまとめることを優先した結果でしょうか、柳大川越の描写が削られたことにより試合が淡々と進んでしまっている印象を受けますね。4話にして初めての試合回がこれというのも厳しかったようです」

 

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「珍しく原作既読でアニメに臨んだことがアダとなったか! 同じく原作既読のカクシゴトはここまでまずまずの走りに見えます!」

 

 

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「アニメより先に原作に触れることは、アニメ実況者にとっては諸刃の剣となることもありますね。原作には原作、アニメにはアニメ、それぞれの媒体としての良さがあるはずで、そこをどう感受していけるかが重要です」

 

 

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「ここで各アニメ中盤まできての解説もいただけますか?」

 

 

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「はい。シンサクラタイセンはクラーラの家族という軸をどう料理するかですね。キツツキタンテイは主人公に好感を持てる要素がないのが厳しいところです。しかしこれは単純に対象視聴者層の違いというところでしょう。タマヨミは先ほどの4話の後は持ち直しているので、見限りにはあたりません。アルテは差別描写をどこまでアルテちゃんのキャラで良さに変えていけるかですが、娼婦ヴェロニカさんまわりの話が良かったので後半は期待しても良いと思います。ハチナンッテソレハ、独特のノリがありますが、だんだんとクセになってきています。シャチバトですが、作画とコンテに関しては抜群のものをもっているのにいかんせんストーリーラインが弱いですね。プランダラはこの中で唯一継続2クール目となりますが、大きく設定を明かしてきて継続クール特有の強みをしっかり出しています。グレイプニルはヒロインの東山さんの演技が良いですね。きぐるみの中に入るという行為に対するエロチックな描写もキマっていて、深夜アニメの良さがあります。カグヤサマツーは演出盛り盛りテンポキレキレのギャグはさすがといったところでしょうか。シロネコプロジクト、セリフのキレに光るものがあり、引き続き注目です。カミノトウも同様に要注目アニメですが、すぐ退場するっぽかったワニがとてもいいキャラをしているなど、良い意味で裏切られていて面白いです。リスナーズはモチーフとなっているであろう洋楽の知識はないですが、ミューとエコヲのロードムービーとしてかなり良い映像になっています。高橋李依さんはカクシゴトもですが良いですね。そのカクシゴトはやはりギャグもちょっとほろりとするシーンも高いレベルで安定しています。ただちょっといい話の割合が高まると鼻につくところがなくもないですね。プリンセスコネクトですが、ソシャゲ原作のリッチな画面を使いながら、「食」と「家」の描写が軸になっていて非常に良いです。ただキャラクターのカロリーが高めなのでソシャゲの方でキャラに触れていない状態で見ているとちょっとついていくのが大変なところもありますね。ナミヨキイテクレは金曜深夜という枠も非常にプラスに働いていますね。北海道という場所と深夜ラジオという題材、そしてミナレのハチャメチャさに引き込まれます。ジャシンチャンツは1期のときよりも全体的にレベルアップしているように思えます。ギャグの乱れ打ちとキャラ同士の関係性描写、邪神ちゃんのクズエピソード、それらすべてがベストマッチしています。ツグツグモモエロコメディバトルものというところで、日本の深夜アニメのある意味ひとつの王道路線ですよね。2話、3話、4話は貫禄すら感じさせる出来でした。そしてハメツフラグ、現段階では覇権フラグを掲げようかというところですね。まず内田真礼さん演じるカタリナがすごく魅力的で、まわりのキャラクターを救っていっていることに説得力があるのが素晴らしいです。ここまでですと5話のマリア回が出色の出来でしたね。カタリナ以外の女の子もかわいく、盤石といってよいかと思います。

 

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「早口での解説ありがとうございます!」

 

 

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「……」

 

 

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「さてレースは折り返しです。ここで脚色良く伸びてくるのはシロネコプロジクト!前代未聞の山菜採り回が存在感を放っております!他各アニメもギアを上げてきています!」

 

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「不穏な音楽にのせた次回予告の『山菜採り』の文字、そして実際に仲良く山菜採りをするだけの30分、そしてその次の回での衝撃的な展開……、これはこの後何年も語り継がれるでしょうね……!」

 

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「山菜採り回自体も、山菜という『食』を通して白の世界と黒の世界の持つ持たないをしっかりと描写していて完璧です……!」


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「今期は『食』に対する描写の優れたアニメが多いですね。命は粗末にしても食べ物を粗末にすることは許さないジャシンチャンツ、そのものズバリ美食殿の活躍で美味しく食べることの描写に余念がないプリンセスコネクトハチナンッテソレハも薄味のスープが出てきたり味噌が出てきたりと、ギャグ要素も強いですが食を重要視しているのは間違いないでしょう。公式アカウントも酒とつまみを用意して視聴していますし。そこでいえば忘れてはならないのがハメツフラグですね。カタリナは自ら農作業に勤しみ、CMでもカタリナ農場と題して実際に作物を育てています。少し前のアニメですが、『のうりん』がいかに正しいアニメだったかということを教えてくれます」



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「さあいよいよレースは第4コーナーを曲がって最後の直線!ラスト3話で各アニメはいったいどのような結末を迎えるのか!」

 

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「やはり最後どう締めるかということはアニメにおいても重要な要素の一つ。この最後の直線は言うまでもないことですが非常に見どころとなってきます」

 

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「中団からじわじわと上がってきているのはアルテか!ヴェネツィア編から明らかに前方集団を捉えにかかっている!シャチバトもようやく伸びを見せ、タマヨミもついに梁幽館戦が始まり手応えを見せている!逆に先頭ではジャシンチャンツハメツフラグと並んだ並んだ!先頭を走っていたツグツグモモは少し厳しくなってきています!」

 

 

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ナミヨキイテクレもまだ粘っています。カミノトウもグングンと伸びてきていますね。あとは人気のカクシゴトがラストにどう締めてくるか、上位はかなりの混戦が予想されます。さあ各アニメ最終話を迎えます。見守りましょう」

 

 

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「実況民としては最も緊張する最終回、さあ最後に脚を伸ばしてくるアニメはどのアニメになるか!」

 

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「(あくあさんは実況民に数えていいのでしょうか……)」



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「先頭はジャシンチャンツハメツフラグが抜け出したか!しかしシロネコプロジクトカミノトウアルテが一気に伸びてくる!ナミヨキイテクレも譲らない!そして後ろから来ました来ました!カクシゴトプリンセスコネクトもすごい勢いで伸びているぞ!さあジャシンチャンツハメツフラグハメツフラグジャシンチャンツジャシンチャンツ先頭でゴールイン!3着以下は全く並んでいます!」
 

 

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「最後は各アニメドッと流れ込んできました。後半駆け上がったアニメもあってみどころ十分の直線でしたね」

 

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「最後の直線について解説お願いできますか、syocoセンパイ!」

 

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「はい。まず勝ったジャシンチャンツですが、中盤から脚色衰えずに直線に入って、最後まで安心感のある走りでしたね。10話の実質最終回の締め方も見事でしたし、総集編、千歳編と普段と違うスタイルでもこのアニメらしい空気感を保ったままできたのが素晴らしかったです。2着に敗れたハメツフラグも見事な走りで、最後の直線も会長回りのシリアスをやりつつ、カタリナの魅力と描き切ってのラストカタリナ全方面ハーレムエンドは文句なしです。相手が悪かったですね。3着以下ですが、グンと脚を伸ばしたアニメもあれば、直線でちょっと消化不良に終わってしまったアニメもありました。特に良かったのはアルテカミノトウですね。アルテヴェネツィア編から良さを出してきたのはありましたが、カタリーナとアルテとの関わりを踏まえての最終話アルテが自らの持つ生まれについてちゃんと受け止めて先へ進もうという姿勢がバッチリ決まっていました。美しい最終回だったと思います。カミノトウはどんどん盛り上がっていくのもさることながら、最終回である意味ネタバラシ的に情報が開示されて、それまでの話がつながっていく感覚が気持ちよく出せていました。話の内容的にはこれから始まるというところなのでしょうが、1クールのアニメとしては良いまとまりだったと思います。最終話で存在感を見せたのはカクシゴトプリンセスコネクトでしょう。カクシゴトは後藤先生と姫ちゃんの親子関係の描写もさることながら、アシスタント陣、めぐろ川たんていじむしょの面々など、まわりのキャラクターも良い立ち位置でした。何より後藤先生がマンガを描くことが好きだとちゃんと作品内で言い切ってるのが良かったですね。このあたりは原作者久米田康治という存在を知っているからこその感動とも言えそうです。プリンセスコネクトも最終話でペコリーヌの過去を明かすことでこれまでの食事描写がとたんに解像度を上げて立ち上ってくるところが見事でした。モブ準レギュラーおっさんたちをはじめとした、町の人々をちゃんと物語に登場してきた意味というのもしっかりとありましたね。物語の本筋的なところはほとんど触っていないのですが、やはり1クールの物語としてしっかり軸をもって決めているのが好印象です」

 

 

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「ありがとうございます。……さあ掲示板は1着2着はスッとあがりました。1着ジャシンチャンツ、2着ハメツフラグです。3着以下は写真判定です!」

 

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アルテカミノトウ、そして前半から前につけていたナミヨキイテクレが最後接戦となっていましたね。先ほどの続きですが、逆に最終話にブレーキのかかってしまったアニメもありました。その中で言うとやはりツグツグモモですね。前半は自身のアニメの強みをよくわかった素晴らしい走りだったのですが、最終話は強敵との痛み分け、これからが本番というところで終わってしまいました。劇中のとおり、3年後にまた続編をやったらそれこそ伝説的ではありますが、くくりちゃんや桐葉さんを失ってしまい、後味ももやもやしてしまいました。仕方がないとはいえ、学校のみんなが終盤まったく出番がなかったのも寂しかったですね。また同じく1枠のグレイプニルも、終盤に主人公まわりの謎を明かしていくのはいいとしても、最終決戦前のところで終わってしまったのはやはり消化不良でした。戦闘シーンなどはかなり気合が入っていたのですが……。同じようにこれからが本番だというアニメでも、シロネコプロジクトカミノトウのようにしっかりと区切りをつけて、12話にまとまりをもたせてくれればそういった消化不良感は感じないのですが。今期はそんな風に、最終回をどう締めるか、そのためにどのように1クールを構成するかというところについても考えが向かうクールでもあったように思います」

 

 

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「そうですね。ツグツグモモジャシンチャンツなんかは両方期待があっただけに、明暗分かれてしまったともいえるでしょうか。……さあ3着以下出ました!おおっとこれは、3着アルテ、4着ナミヨキイテクレ、5着カミノトウと出ました!しかしこれは本当に僅差だったようです!」

 

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「6着以下も差はわずかでした。良いレースを見せてもらいましたね。(あくあさんと同じ声のキャラも良い活躍を見せていましたし)」

 

 

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「ここでこの文章の筆者へのインタビューが入ってきます。どうぞ」

 

 

 

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——お疲れさまでした。まずは今期全体を振り返っていかがでしたか?

 

「そうですね。やはりコロナの影響で作品が減ってしまったことは残念でしたが、逆に自分としては放送されているアニメを久しぶりに満足いく形で追うことができて、そういう点ではすごく印象に残るクールだったんじゃないかなと思います。非常に良い作品も多かったですし」

 

 

——ではまず1着のジャシンチャンツ、2着のハメツフラグについて

 

「正直この2作品は自分の中では一歩抜け出してたかなと思います。ハメツフラグはなんといっても主人公のカタリナ・クラエスがすごく良かったですし、アニメが上手かった。私はメアリ・ハントちゃんが好きですが……。とはいえ、カタリナらしい全方位ハーレムエンドは見事でしたよね。2期も決定しているので、期待したいと思います。ジャシンチャンツの方はなんというんでしょうか、自分の方がこのアニメに完全にハマってしまったというか。中盤くらいから何やっても面白いゾーンみたいなものに入っちゃったんですよね。1期よりも全体的にレベルアップしていたと思いますし、ストーリーのないギャグ作品とはいえ、原作を再構成して30分×10(+特別編、千歳編)本にするところも上手かったんだろうなと思います。ギャグはテンポとフリなんだなということをあらためて感じました。佐藤光総監督にはほんとうに面白いアニメを感謝ですね」

 

 

——3着争いは非常に激戦でした

 

「そうですね。ほんとにどのアニメを3着にしてもいいくらいかなとは思ったのですが、主人公を通してテーマをしっかり描ききって、自分としても一番響いたのがアルテでしたので、そういう意味での3着ですかね。カタリーナちゃんもとてもかわいかったですし。ナミヨキイテクレはずっと面白かったんですけど、最終話の非日常と日常をつなぐラジオというのも良かったですね。個人的に去年のガルラジでラジオがホットなところだったので、ラジオの物語として締めてくれたのはすごく良かったです。南波瑞穂ちゃんはすごくかわいかったです。カミノトウはほんとにノーマークでダークホースという感じだったんですが、キャラクターをはじめとしていろいろなものに対する印象が見ていくうちにどんどん更新されていくのがすごく楽しかったです。アナク・ザハードちゃんも捨てがたいのですが、エンドロシ・ザハードちゃんが私は好きですかね」

 

 

——1番人気で7着だったカクシゴトについては

 

「正直期待度をちょっと上げ過ぎてしまったところはありますね。あくまで好みの話なのですが、全般的にいい話をやろうとしているのが見えて、ギャグのキレが弱かったかなというのは少し思いました。ただそれでも最終話で後藤先生がマンガを描くことが好きだと描いてくれたことが久米田のファンとしてはうれしくて、いいアニメだったなというのが偽らざる気持ちです」

 

 

 ——原作既読でいうとタマヨミもですね

 

 「これはもう原作が面白い!というのはわかっていたので、アニメについてはしっかり見守っていこうと思っていました。しかしやはり柳大川越戦で大野さんまわりの描写を削られたのが……。自分の好きなキャラだけに正直ショックでしたね。ただ中盤以降はかなり持ち直していたと思いますし、梁幽館戦も良かったと思います。アニメで中村希ちゃんがすごくかわいく描かれていて、TLでも中村希ちゃんのファンになったオタクが散見されたのは笑顔になりました。OPとEDもだんだん好きになってきましたし、梁幽館戦のブラバンやヤジなど、アニメになって良かったところもしっかりあったとは思います」

 

 

——その他のアニメについてもコメントあればお願いします

 

「そうですね、まずはツグツグモモですかね。単話レベルなら間違いなく今期でも3本の指に入る面白さがあったのは間違いないのですが、1クールアニメとしてはやはりちょっと落ちてしまいましたね。恋のすごろクイズ回でバカみたいに笑うのは本当に楽しいんですよ。間違いなく好きな作品ではあるので、ぜひ3年後に3期をやって伝説になってほしいとは思っているのですが。あとぜひコメントしたいのはハチナンッテソレハですね。ちょっとこのアニメにしか出せないようなセリフの空気感と言いましょうか、独特の味としか形容できないのですが、とにかく笑顔にさせられるアニメでした。このアニメもある意味食にこだわったアニメでしたし、味噌づくりはもちろん、最終話の豚バラ味噌炒め~カイワレを添えて~の笑顔力は異常でした。捉えようによってはサムいアニメなのかもしれませんが、自分はこれがすごく楽しくて、そういう風に感性を育ててきて本当に良かったなと思いますね。シャチバトの話もいいですか?個人的にはちょっと期待していて、良かったところももちろんあったんですけど、名作には至らなかったなという感じでした。とにかく良かったところはOPと全編に渡る抜群に良い作画とコンテですね。途中キャラクターたちの衣装もカラーが少し変わって、それがOPに反映されているところとかもすごく良かったです。あとなんといっても10話ですよね。幼馴染として、そして秘書としての接し方をするユトリアのヒロイン力が高すぎて……。いやあれは素晴らしい回でした。とはいえやはりストーリー面で弱かったところと、労働ネタがどうしても体が拒否反応を起こしてしまうところが難しかったですね」

 

 

——ありがとうございました

 

「はい。まだまだ語りたいところもあるのですが、来期も楽しみにしたいと思います」

 

 

 

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「ありがとうございました。最終の順位が出ましたね、以下のようになっております」

 

 

 

1着 ジャシンチャンツ

2着 ハメツフラグ

3着 アルテ

4着 ナミヨキイテクレ

5着 カミノトウ

6着 プリンセスコネクト

7着 カクシゴト

8着 ハチナンッテソレハ

9着 ツグツグモモ

10着 シロネコプロジクト

11着 タマヨミ

12着 シャチバト

13着 リスナーズ

14着 プランダラ

15着 カグヤサマツー

16着 グレイプニル

17着 シンサクラタイセン

18着 キツツキタンテイ

 

 

 

 

 

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「こうやって順位をつけてしまうとやはりレベルの高さがうかがえますね。11着以下にも愛すべきアニメが並んでいます。本当は全部100点!と言いたい気持ちもあるのですが……。いずれにしても冒頭で申しましたように、オタクの数だけこのレースには展開があり順位があるというところが重要ですね」

 

 

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「そうですね。実際のところは甲乙つけがたいところも多かったように思います。別の日に考えたら順位が変わっていたりということはよくありますね。それに今期は私と声の似ている女の子が多くて楽しかったです!」

 

 

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「(そうなのよね……!カタリーナ様も良かったけど、でもやっぱりあくあちゃんが一番かしら!)」

 

 

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「syocoセンパイ、本日はありがとうございました。ジェットレース以外にもこうして実況の仕事ができて楽しかったです!またやってみたいですね」

 

 

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「はい。私もとても楽しめました。自分の解説で作品たちの魅力とアニメレースの魅力をお届けしきれたかなという不安もあるのですが、楽しんでいただけたなら幸いです」
 

 

 

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「それではみなさままたどこかでお会いしましょう!実況は私万条あくあと!」

 

 

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「syocoでお送りしました。ありがとうございました」