「ここみーなの"仁義なき"夏祭り」トークイベント感想 —納沙幸子は"ココ"にいた—

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・御託

9月2日(土)、秋葉原にて一つのイベントが行われた。「ここみーなの"仁義なき"夏祭り」トークイベントである。ここみーなとは、アニメ『ハイスクール・フリート』に登場するキャラクター、納沙幸子(のさこうこ)、ヴィルヘルミーナ・ブラウンシュヴァイク・インゲノール・フリーデブルクの二人のことである。(愛称がココちゃんとミーちゃん) 今回はその二人を演じる黒瀬ゆうこさん、五十嵐裕美さんによるトークショーが開催されることになったのだった。

……とまあそんなことはハイスクール・フリーターたる皆さんには説明の必要もないことであろうか。今回私はこのイベントに運よく参加することができ、そしてこのイベントが大変充実した、とても楽しい、本当に行って良かったと思えたイベントであったので、ここに感想を記したいと思い立ち、こうしてブログを書いている次第である。

ところで、普段私はイベントに行ったときにその感想を文章にまとめて書き残すことはしない。もちろんまとまった文章を書くにはなかなか腰が重いということもあるし、その日その時その場所限りという刹那性や日常と切り離された夢幻性もそうしたイベントの醍醐味の一つだと言い訳をして考えているからである。その結果、「楽しかった」という記憶だけは残るものの、そのイベントで何が起こりどんなことを通して「楽しかった」という感想を持つに至ったのかということに関しては、それこそ印象的だったものに対する少しの曖昧な記憶を頼りにするしかなく、貧弱な記憶力をもどかしく感じることも多々ある。

しかし今回のイベントは本当に楽しいものであった。3列目という前の方で見れたことでトーク内容だけでなくお二人の動きや表情もよく見ることができ、このイベントの記憶が薄れていってしまうことは人生の損失であると考えたため(オタクはすぐ大げさに言う)、重い腰を上げてカタカタとキーボードを打っている。忘れないうちに。つまりこれは、未来の自分のための文章だ。

いつもの御託であった。オタクだけに。

・イベント参加まで

イベント参加のためには秋葉原のイベント会場で2000円購入ごとに回せる抽選のガラガラで当たりを引く必要があるのだが、関西在住の私は何の因果かたまたまイベント開始前日に東京で用事があったため、イベント開始日にイベントスペースに足を運ぶことができた。

ただまさかトークイベントに行けることになるとは思っておらず、友人と合わせて抽選一回分グッズを購入し、ヘラヘラしながらガラガラを回したら、……当たってしまった。一緒に来ていた関東に住む友人に譲ろうとしたが、自分で引いたのだからと持たせてくれた。トークイベントのためだけに東京来るのか……と思ったが、一度黒瀬ゆうこさんは生で拝見したいと思っていたのでありがたく受けることにした。ガラガラを回して当たりの赤玉が出たときに「当たってしまった……」と声が出たのも覚えている。

 

とはいえイベントを楽しみにしていると、うまい具合にこれまたイベント前日に東京で用事が入り、またそのイベント当日の夕方にも別のイベントを回せることになってこれ幸いと当日を迎えた。

トークイベント内容

当日は券面に書かれた整理番号順に列形成をしてから入場という形だったが、ちょくちょく抜けが発生しており、やはり地方から来て抽選だけ回して当日来れなかったという人もそれなりにいたのだろうかと思う。参加者は百数十人ほどだったと思うが、せまいスペースで列形成をするのはなかなか大変そうであった。ただもたつくことは特になく、14時半から列形成が始まり、余裕を持って15時からのイベント開始を待つことができた。

トークイベントの会場もかなり小さく、 百人弱が座り、その後ろに立ち見が出るという形であった。入場時にイベントの中で使うであろう「A」「B」「C」と書かれた3枚の紙を受け取り、自分の席へ。私は3列目であったが横との距離が狭くちょっと縮こまらないといけないものの、登壇者はとても近くよく見えてこれは期待できるなという感じであった。

 

さてイベントが始まる。メモなどはとっておらず記憶を頼りに書くので、細かい言葉の違いなどはご容赦いただきたい。まずは司会を担当するお笑い芸人の三平×2氏(@sanpeimihira)、松崎克俊氏(@yasashii_matsu)によるオープニングトーク。私はお笑い芸人が司会を担当するオタクイベントは初めてであったが、やはり芸人というだけあって声がよく通るし自然に笑いも取りつつでとてもよかった(天空目線)。自分も含めた参加者たちの中で彼らを知っていたのは3割ほど(私は失礼ながら存じ上げなかった)という中途半端と言えば中途半端な知名度(失礼だ)であったが、お二人もオタクでありこうしたイベントの司会を務めることはちょくちょくあること、またお笑いのイベントよりもオタクイベントの方が反応が返ってきてやりやすい、「お笑いの客は冷てーんだ!」とオタクに媚びを売りながら話して場を温め、さっそく黒瀬さんと五十嵐さんが登壇。

 

まずは二人のキャラクターのセリフを交えた自己紹介。黒瀬さんはさっそくあの名セリフを披露してくれる。

黒瀬さん「われわれは、ブルーマーメイドの教官艦というちっぽけな存在ではない!宣言する!われわれは、独立国家」(ここでマイクを客席に向ける)

全員「さるしまー!」

松崎さんの「あの声は本当にここから出ていたんですね」という感想はもっともで、納沙の記念すべき初一人芝居のシーンを生で聴けたことに感動感動であった。

続いて五十嵐さんであるが、残念ながら五十嵐さんはお声の調子が悪く、トークにはスケッチブックとサインペンを使ってフリップで参加というような形であり、自己紹介も名前だけでキャラセリフは披露することはできなかった。しかしそこで黒瀬さんである。五十嵐さんとせーので合わせ、ミーナのこちらも名セリフ

「ササラモサラにしちゃれい!」

をミーナの声真似で言ってくれた。黒瀬さんは五十嵐さんの調子が悪いということで五十嵐さんが選びそうなセリフを事前に練習してきたそうだ。さらに黒瀬さんは「素の五十嵐さんの真似もできるんですよ~」と言い出し、いきなり「ねえちょっとさ、ちょっと聞いて~」と(黒瀬さん曰く飲み会のときの五十嵐さんだそう)五十嵐さんの真似を披露。このあたりで、あっこの人めっちゃ納沙じゃん……と思った。なんなら司会のお二人もここですでにちょっと戸惑っていたように思う。

 

続いて話は二人のオーディションのときの話に移る。黒瀬さんは納沙以外にも「栗みたいな名前の子」(柳原麻侖)、「二人一緒の子」(杵崎姉妹)も受けたらしい。黒瀬さんが演じるマロンちゃんもそれはそれで見てみたい。また、普通はオーディションの段階でメインキャラがわかるのだが、『はいふり』では31人の晴風乗員のなかで艦長と副長を除けば誰がメインでたくさん出てくるのかが全然わからず、台本をもらうまで自分の受かったキャラが毎週出てくるとは思わなかったようだ。台本をもらったときも、初めは「あ、一話から出られるんだ」と思ったくらいだったが、開けて自分のキャラのクレジットの位置を見て、久保ユリカさんのとなりに名前があるんですよ!え、あの久保ユリカさんですよ!!」という興奮だったようだ。(考えてみればその久保ユリカさんがもっている番組にゲストで呼ばれたわけで、喜びも一入だったことだろう)

 

また五十嵐さんは『みなみさんも受けた』とのこと。またミーナに決まったことには『意外ー!いがいー!』(なぜか漢字とひらがな両方書いていた)と思ったらしい。(ところでイベントでは初め、この『意外ー!』を黒瀬さんへのツッコミと解釈して話が進みかけたが、この『意外ー!』は五十嵐さんがミーナに決まったことに対する感想として書いたものだろう)

意外だったんですか?と話を掘り下げようとした次の瞬間、黒瀬さんが「五十嵐だけに?」と突然のボケ。さすがに会場がシーンとなったものの、俺はそんな黒瀬さんが好きなんや……

 

続いて、演じたキャラクターと自分の似ているところは?という話題。

司会の三平さんがトイレットペーパー回で納沙が「ジンバブエドルしかないですけどいいですかー?」というネタをかましたシーンの裏設定として、納沙はいつでもネタをかませるように常に財布にジンバブエドルを入れており、あのシーンはついに訪れたここぞという場面だったという円盤のブックレットに書いてある話を拾い、(三平さんさすがよく知ってるな)それと似たことを実はやっているんですよーと黒瀬さん。黒瀬さんも常に財布に2000札を入れていて、飲み会のときなどに「私2000円札しかないんですけどいいですかー?」というネタを毎回狙っているという、そんなことある?というくらいの納沙とのシンクロである。ちなみにときどき「いいよー」と返され、内心で(ふざけるな!私の2000円札また補充しなきゃじゃないか!)と思っていたりするらしい。

 

また、黒瀬さんと五十嵐さん、お互いのことをどう思っているのかという話題で、五十嵐さんが黒瀬さんについてフリップにサラッと書いて客席に見せるには『変』と一文字。しかしよく伝わる。黒瀬さんは本番が始まる前に、いつもカバンかなにかにつけて持ち歩いているぬいぐるみを「友達」として五十嵐さんに紹介したそうだ。アニメ存在かよ……

 

続いて事前に参加者から募集していた二人への質問コーナー。一つ目の質問は、……

『好きな音楽はなんですか?』

普通!はいふり関係なし!でもそういうのもいいですよね。

 

黒瀬さんはアイドルの曲が好きだそうで、AKBや乃木坂を聴いたりするそうだ。

一方の五十嵐さんもアイドル曲が好きとのこと。さらに『なんか暗い曲』という文字に会場は「???」という雰囲気。黒瀬さんは「暗い曲って……ベートーベンとかですか?」という突然のビックリ発言。いやわからないでもないけど…… ちなみに「『運命』とか暗くないですか?」と少し顔をしかめながらガチトーンで言っていたので天然だったと思われる。(その後五十嵐さんから『めっちゃ失恋の曲とか』という表明が入った)

 

二つ目の質問は「ココちゃんのウエストポーチを持っているのですが、タブレットを入れる以外に何かいい使い道はありますか?」というもの。

この日もバッチリココちゃんのウエストポーチを身につけてイベントに臨んでいた黒瀬さん。ポーチの中にはこのイベントの台本を入れていたようだ。と思いきや五十嵐さんにポーチのなかをまさぐられ、納沙のグッズを取り出されていた。本当に好きなんだな…… さらにポーチには劇中と同じ赤い御守りをつけていたりと、納沙への愛が非常に感じられてとても良かった。 

 

そして会場から一つだけその場で質問を募ることに。そしてなぜかお客さんを着ている服の色で呼ぶ黒瀬さん。質問内容は「演じている中でキャラクターに寄せていったり、逆にキャラクターが自分に寄ってきたりするものですか?」というようなものであったように思う。

黒瀬さんは、原作のないオリジナルアニメなので12話やるなかで自然と寄っていく、というような回答をしていたように思う。(このあたり少し記憶があやふやではっきり覚えていない)

 

次のコーナーは二人の対決企画であった。三番勝負をして負けた方が「人生で一番恥ずかしかったことを大声で告白する」という罰ゲームに対し、「ふーん」と薄いリアクションの黒瀬さん。そのことを三平さんにツッコまれると「でも勝てばいいんですよね?」とバッチリフラグを立てることに成功する。果たして……

 

一本目の勝負は懐中電灯を多数用意し、その中に一つだけある電気が点かないものを引いたら負けというもの。会場を暗くし、二人は順番に手に取った懐中電灯をアゴの下に置き、ポチッ。順調に懐中電灯を点けていく二人。残り三つになったところで黒瀬さんの番になった。三つとも手に持ち、一つ選ぶも何の根拠か「あっこれヤバそう」と持ち代える。そして、

……ちゃんと点いた。

残り二つとなったところで二人いっせーので点けることに。黒瀬さんは先ほど「ヤバそう」と言った方をとってしまう。『いっせーの!』五十嵐さんの懐中電灯が点く!「ーで!」なぜか息が合わない黒瀬さんの懐中電灯は点かない。見事すぎるフラグ回収であった。

 

続いての勝負は、松崎氏が選んだ「会ってみたい」7人のうち、一人だけいる「実はそうでもない人」を選んだら負けというあんたのサジ加減だろすぎる勝負。もちろん事前にハズレは決めているわけだが。

後ろの人のためにも7人の名前を読み上げる黒瀬さん。「マリリンモンローさん、イチローさん、織田信長さん、藤井聡太四段さん…」と全員をさん付けする黒瀬さんに会場はややウケ。

黒瀬さんから勝負は始まり、マリリンモンロー→(誰か忘れてしまった)→織田信長と本当に会いたい人を選んでいき、続いて五十嵐さんの番。五十嵐さんはイチローを選ぶ。手堅い選択かと思いきやまさかの「そうでもない人」でハズレ。理由は「野球は好きだがカープファンなので、イチロー選手はオリックスだしまあ、ね」とのこと。いや、カープファンでも会いたがれよ!

 

ともあれこれで1勝1敗。最後の勝負はリアルロシアンルーレットということでエアガンの銃口に風船を膨らませ、一人ずつ撃鉄を起こして引き金を引き、弾が出て風船が割れたら負けという仁義ない感じの勝負。

さっそく五十嵐さんからスタート。おもむろに銃をとなりにいた松崎氏に向ける五十嵐さん。まあそうなりますよね。銃を向けられて引き金を引かれるまでの松崎氏のビビリ顔はまさに芸人の顔でさすが……と思った。しかし空砲。

続いて黒瀬さん。当然のようにとなりにいた三平さんに銃を向ける。空砲。

五十嵐さん。空砲。

そして黒瀬さん。パァン!風船が割れるとなぜか両手を突き上げて小ジャンプして喜ぶ黒瀬さん。めっちゃかわいかった。めっちゃかわいかったのだがどうやらルールを理解していなかったらしく割れたら勝ちだと思っていたようだ。そんなアホな。すぐさま三平さんに負けを指摘され、五十嵐さんにも『ルール!』とツッコまれようやく自らの敗北に気付いた黒瀬さん。露骨にガッカリしてい(てかわいかっ)た。

 

というわけで 「人生で一番恥ずかしかったことを大声で告白」タイム。

 

黒瀬さん「道で一人で会話の練習してたら小学生に後ろから追いかけられたー!!!」

 

聞けば黒瀬さんは普段から道で会話の練習(セリフの練習ではない)をしているらしく、(例えば、「えー人生で一番恥ずかしかったことですかー?うーんとですねー」みたいなことらしい)あるとき気づかないうちに声が大きくなってしまい、道端で一人でデカい声で会話するヤバい人になってしまったらしい。後ろを振り返ると小学生の集団がこちらを見ながらヒソヒソしゃべっており、恥ずかしいと思った黒瀬さんはその場を後にしようとするも小学生たちは追ってきて、さらにときどき追い越されて振り返ってこちらを向き、顔を見てニヤニヤされ、そしてまた後ろにまわってつけられたりたまに顔を見てニヤニヤされたり……といったことがあったそうだ。

いや、エピソードとして強すぎんか?

しかも「一人で」「道を歩きながら」「会話の練習」のあたりが完全に納沙である。リアルココちゃんここにあり……

 

さて、続いては会場参加型のコーナー。二人に対して三択の質問を事前にしており、二人の答えと同じものを選ぶというもの。正解すれば勝ち残りで、最後まで残った三人にはサイン入りポスターがプレゼントされるというものであった。

一問目は黒瀬さんへの質問。

「この中で、仕事の悩みを相談するなら誰? A:納沙幸子、B:ヴィルヘルミーナ、C:岬明乃」

会場「えー?」「難しい……」「どれだ……」

三平さん「君たちほんといいリアクションしてくれるね」

さて正解は、……B!

まあそうですね。理由は「ミーちゃんが一番まともそう」という身もふたもないものだった。私は、(仕事のことということは声優の仕事のことだから……一人芝居をよくする納沙に芝居のことを聞くのではないか!?)というオタク特有の深読みでAを挙げたが、あえなく一問目で撃沈した。

 

二問目は五十嵐さんへの質問。

「この中で一緒にショッピングをするなら誰? A:納沙幸子、B:ヴィルヘルミーナ、C:西崎芽依」

正解は、……C!

理由は『引っ張ってくれそうだから』黒瀬さんはココちゃんも引っ張りますよと食い下がるが、五十嵐さんは『疲れる』と一蹴。この第二問でわりと人が減る。

 

三問目は再び黒瀬さんへの質問。

「この中で敵に回したくないのは誰? A:万里小路楓、B:鏑木美波、C:宗谷真雪」

正解は、……C!

理由は、「言うてもまりこうじさんもみなみさんも高校生ですから!でも校長はお歳も召してらっしゃいますし、権力もあるし、……」だそうだ。「結局権力かい!」

ここでまたゴソッと減り、残り二人になったのでここで二人は確定。

 

もう一人のプレゼント獲得者を決めるため、三問目の時点で生き残っていた人たちの敗者復活が行われる。四問目の質問(これはちょっと忘れてしまいました)をするもあまり減らず、残った人たちと五十嵐さんとでじゃんけん対決が始まる。掛け声を黒瀬さんが担当することに。

黒瀬さん「じゃーんけー……」と言ったところで待ったが入る。最初はグーを入れましょうということになり、改めて。「最初はグー!じゃーんけーんぽいっ!」

二、三度ほど五十嵐さんとじゃんけんが行われ、二人残ったために最終決戦が行われることに。黒瀬さんが「最初はグー!」と掛け声をかけると、三平さんからのストップ!何かと思いきや何でもなかったらしく、「黒瀬さんが常になにかしら面白いからまた何かやらかしたかと思って止めたけど何もなかった」と謝罪。それに対し黒瀬さんは「いいがかりだー!」の一言。もっともである。

気を取り直してもう一度。「最初はグー!じゃんけんぽい!」の掛け声をする黒瀬さん。参加者同士のじゃんけんなので黒瀬さんは関係ないのだが、なぜか黒瀬さんがチョキを出していてめっちゃよかった。

 

その後物販の紹介が少しあり、ここでイベントのプログラムはすべて終了。最後に二人に感想をもらう。黒瀬さんから言おうとするも、五十嵐さんが「(黒瀬さんは)オチだから」と言って先に話すことに。

五十嵐さんは、声が出ず申し訳なかったが、とても楽しかったと調子の悪いながらも最後はしっかりとしゃべってくれた。ミーナのキャラ声が聴けなかったのは残念であったが、フリップでキレのいいツッコミを見せてくれるなど、そうした中でも登壇してくれて本当によかったと思う。

 

そして黒瀬さん。このイベントのタイトルについて、「すごくないですか!?ここみーなですよ!?メイタマでも、マロクロ(柳原黒木)でもなく、『ここみーな』の夏祭りですよ!?つまり、ここみーながはいふりの中でベストオブザカップリングってことですよ!?!?」と、興奮気味に話し始める。「メイタマでもなく」って2,3回言っていたような気がするし、メイタマに対する(カップリングにおける)ライバル心があるのだろうか…… まあ実際メイタマの人気は高いようである。

そして、黒瀬さんは続けて、

「じゃあここみーなコール行きますよー!はいっ、こっこみーなっ!こっこみーなっ!」(マイクを客席に向ける)『こっこみーなっ!こっこみーなっ!』「ありがとうございました~」

という突然かつダイナミックな切り返しで締め。いやさすがに予想だにしない出来事に黒瀬さん以外瞬間キョトンとしてしまっていた。しかしそれを平然とやり遂げる(?)黒瀬さんである。客席も一瞬戸惑ったものの、集ったオタクたちによるここみーなコールはある意味貴重だったかもしれない楽しいものであった。

突然のここみーなコールに、「全然台本通りとかじゃなくてアドリブだし、これどうやって締めるんだ……」とビビっていたらしい三平さん。黒瀬さん自身も(これやったはいいけどどうしよう……)と思っていたらしい。

 

なにはともあれ、これにてイベントは終了。黒瀬さんと五十嵐さんが退場され、参加者も順を追って退場していった。司会の三平さん松崎さんもかなり手応えがあったらしく、充実した表情で参加者たちが退場するまで壇上でクロージングのトークをされていた。もちろん私も、そしておそらく参加者たちも大いに楽しんでいただろう。あらためて、良いイベントだったと思う。

 

・感想めいたもの

今回のイベントはやはりなんといっても黒瀬さんに尽きると思う。納沙の演技をほとんど地声でやっていたということもあり、少し気を抜くと納沙がすぐそこで話しているような、そんな感覚になれた。また、2000円札を財布に常に入れているエピソードや道で一人会話の練習を声に出してやっていること、トーク中にもちょくちょく声真似を入れてくることなど、随所に""納沙幸子""が感じられ、キャラクターの実在性という、アニメのイベントとしての実のところ最も重要なポイントが図らずも押さえられていたと思う。

 

考えてみれば、黒瀬さんはアニメで主要なキャラを演じることはこの納沙が初めてある。黒瀬ゆうこという人間が声優を志し、そして実際に声優になり、アニメにおける初めてのメインキャラとして『ハイスクール・フリート』というアニメの「納沙幸子」というキャラを務めることになり、さらに骨肉の争いに勝利してOVAの主役に上り詰め、そのかいあってかトークイベントに出演することになる。そして一方私もなんやかんやで『ハイスクール・フリート』を好きになり、関西在住にも関わらず秋葉原で行われるイベントにこうして参加することができた。これはまさに奇跡の連続ではなかろうか。そしてまた、人はときにこうした奇跡を運命と呼ぶ。奇跡なき世界の辞書に運命という言葉は載っていないのである。

 

……またオタクのスキル:ポエムが発動してしまった。

 

納沙幸子というキャラクターとの近接性、一致性を抜きにしても、黒瀬さんのしゃべりは魅力あるもので、是非ともまたどこかの機会で(それがはいふりのイベントであればもちろん良いし、はいふり以外のコンテンツへの進出もまたうれしいことである)聴きたいと思わせるものであった。まあ、平たく言えば黒瀬さんのファンになってしまった、ということである。

 

ところで、イベント終了後の『ハイスクール・フリート』公式のこのツイート(写真)であるが、↓

 

イベント抽選で当たりを引いたときにその場で書いた二人への質問・意見で私は何を書いたかと言うと、「このイベントのポスターにもなっている、ココちゃんとミーちゃんが恋人つなぎをしているイラスト(冒頭に挙げた写真参照:筆者注)が大好きです。お二人にもぜひこのイラストと同じポーズを見せてほしいです」と書いていた。(お恥ずかしながら……) というわけで、イベント中には見られなかったものの、イベント後のショットで私の想いが成就したということになるだろう。もちろん他にも同じことを書いてらっしゃる方がいたかもしれない。まあなにはともあれ、

ありがとう…… 本当にありがとう……

である。いい写真だ……

 

これで楽しかった記憶を少しでも濃く未来に残しておくことができるだろうか。この記事を読んだあなたにも楽しさや好きだという気持ちが伝わっていれば幸いである。

 

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