もう春アニメも2週目3週目にさしかかったところではありますが、冬アニメのめぼしいものは最終回まで見終わったというところで、冬アニメで打線を組むというところで感想に代えようと思います。
余談ですが、自分は順位形式や点数形式ではなく打線を組むという形をよくとるのですが、それは(自分が野球好きだからというのはおいといて)、単純な優劣をあまりつけたくないということがあります。前者2つではどうしても優劣がついてしまいますが、後者では必ずしもそうではないと考えています。(野球好きでないと伝わりにくいとは思いますが)
4番を打つような強打者アニメを並べてもうまくいかないし、しかしやはりこじんまりとした打線では迫力に欠ける……といった具合でしょうか。
個人的な打順とアニメの特徴との相関を考えると、
1番:ガツンとしたおもしろさがありながらも安定感もある
3番:全体的な完成度が高い
4,5番:とにかく抜群に面白い
6番:安定して面白い
7番:安定感に欠けるが爆発力がある
2,8,9番:肩ひじ張らずに見られる
(投):いいアニメ、好きなアニメ
ぐらいな感じです。もちろんばらつきはありますし、あくまで気分というか感性で選んでいるので例外を挙げればキリがなくなりそうですが。
また、守備位置の方は完全に趣味です。
前置きが長くなりました。2015年冬アニメ打線です。
1(三)美男高校地球防衛部LOVE!
2(中)幸腹グラフィティ
3(遊)SHIROBAKO
4(左)クロスアンジュ 天使と竜の輪舞
5(指)聖剣使いの禁呪詠唱
6(二)冴えない彼女の育て方
8(捕)デス・パレード
9(右)銃皇無尽のファフニール
(投)少年ハリウッド -HOLLY STAGE FOR 50-
以下短く感想を述べたいと思います。
【美男高校地球防衛部LOVE!】
いい意味で裏切られた作品。1話のインパクトが非常に大きかった。最終話も勢いで持っていったところはあるが、この作品らしさが発揮されており、尻すぼみにならないいい最終回だったと思う。正直中盤はマンネリ感も否めないところはあったが、1話の衝撃が強すぎたゆえのものだろう。中盤からは腐向けな面をのぞかせたが、前半でギャグアニメという印象を植え付けられたためにそれらの展開も素直にギャグとして楽しむことができた。今期なにかと話題のディオメディアだったが、オリジナルでもエンターテイメント性の高いアニメを作ってくるあたり、冬期はやはりディオメディアが目立ったクールだったという印象が強い。
【幸腹グラフィティ】
シャフトアニメだが、食事シーンというこのアニメの見せ場をシャフト独特の演出で際立たせたという点において、シャフトがうまくはまったアニメと言えるのではないか。食事の演出も最初こそ面食らったものの、慣れもあり中盤からはこのアニメの見どころとして見ることができるようになった。OP,EDは映像的にも曲的にもかなり好きだった。まんがタイムきらら枠の中でもしっかりとした個性を放った作品。夏にお風呂でアイスが食べたくなる……
【SHIROBAKO】
前クールからの継続だが、やはり圧倒的に素晴らしい作品だった。個人的にはこのアニメはアニメ業界のことをリアルに描く作品、というよりはアニメ業界というには単純に舞台にすぎず、あくまでフィクション的に、一つのゴールを目指していくなかで問題の発生とその解決にカタルシスを覚えていくアニメだと思っているので、後期では前期よりもフィクションに寄った描写が多く(超コミュ障久乃木ちゃんやめちゃくちゃとも言える出版社側など)、よりいい具合だったと感じている。もちろん好みは分かれるところかもしれないが。いずれにしてもこの作品の出来が見事であることには変わりのないことだろう。
【クロスアンジュ 天使と竜の輪舞】
前期からの継続2大巨頭のもう一つ。正直なところ後期前半のドラゴンワールドでアンジュとタスクがイチャイチャしていたあたりはこのアニメも落ち着いてきたか……(?)という印象を受けたが、アルゼナルに帰ってきて前期でお世話になった様々なキャラがもう一度敵味方に分かれて戦う展開は非常に燃えたし、面白かった。ロボットものとしても戦闘シーンなど見応えがあったし、汚い(褒めてる)エロもギャグも抜群に面白かった。個人的には終盤にクリスがエンブリヲ"""くん"""と、くん付けでエンブリヲを呼んでいたのが最高に面白かった。
【聖剣使いの禁呪詠唱】
作画とBGMで笑いを取りに行く、アニメの新しい形を提示してくれた作品。ヤシの木はもちろん、だんだん人が増えていくEDの一枚絵など、あらゆるところで笑いに貪欲なアニメで、楽しみ方が分かってからは終始画面の前で爆笑していた。声優さんたちもキャラにハマっていて、特にサツキの「フォーッフォッフォッフォ!」や「うー→みー↓がー→すー→きー↑!!!」は、一度聞いたら耳から離れない魅力があった。またなんといっても、今後何かを思い出すたびに笑ってしまうであろうことは、このアニメが世に与えた最も大きな影響の一つだろう。
【冴えない彼女の育て方】
いきなり0話でサービス回がきたときにはこのアニメは何がしたいのか……と困惑したものの、その後のストーリー展開はまともで、女の子もかわいく楽しめた作品だった。今期エロ作品としては新妹魔王の契約者やISUCAなどが挙げられるが、この作品は比較的上品なエロというか、まあ下品なところもあるにはあったけれども、全体的にフェティシズムを刺激する感じが一歩抜けている印象を受けた。たまに出る安芸くんのオタク全開なセリフ回しは僕は非常に好きでしたので楽しめたが、人を選ぶものではあったと思う。ただそこもこの作品のたしかな魅力の一つではあるのだが。あと、やはり加藤恵は良い。とても良い。
話題作。ゲームの方を1年半ほどやっている身としてこのアニメを見ていたが、自分はこのアニメはどこまでいってもキャラアニメでしかないと思っているので、最後までほぼ作画の崩れがなかったというだけでもかなり評価している。ストーリー上のことをあれこれ言うことはできるけれど、あまり気を張ってストーリーを追いながら見るよりも、ただ単に動いてしゃべってる艦娘たちを愛でる、そういうアニメでいいんじゃないだろうか。もちろんゲームをしておらず初見でアニメを見た人たちがどういう風にこのアニメを見ていたかはわからないところではあるのだが。6話最高、なんだけれども、あれだけを12話分やるアニメにしなくてよかったとも思う。なんだかむずかしい。
【デス・パレード】
最終話まできれいに終わって、見てよかった……と思えるいい作品だった。重めのテーマを扱った作品ではあったが、中盤はギャグ回があったり、随所にいい話もあったりと、飽きたり疲れたりすることなく見れた。逆に言うと人間の闇がズンズン出てくるような回がむしろ少なめな気もしたのが少し残念か。キャラクターがいきいきと楽しそうにしていたのが印象的なOPも本編とのギャップもあって良かった。
【銃皇無尽のファフニール】
どこが良かったかと訊かれるとOPとEDとしか答えられないのだけれども……ただ、なんかデカい敵がこっちにやってくるのをなんとかして倒すという流れは単純明快で、ストーリーに悩むことなく楽しむことができたと思う。キャラはそこそこいたものの実質ヒロインはイリス・フレイアちゃん一人と言って差し支えなく(中盤空気だったが)、最後イリスとモノノベが海を見るシーンは素直によかったなあと感じられた。モノノベのアンチ・グラヴィティやメラメラ燃えてるけど熱くなさそうな炎など、たまーにシュールで笑えるシーンがあったのも良かった。全体としては、少ないストレスで安定してそこそこ楽しめたと言える。
【少年ハリウッド -HOLLY STAGE FOR 50-】
一期から見続けたが、だんだんと愛着がわいてくる不思議なアニメだった。おそらくは原作者が脚本を書いていることによるのだろうが、各キャラの何気ない会話からもそのキャラクターのいきいきとした姿が現れ、このアニメがというよりも、少年ハリウッドそのものが好きになる、そんな感覚だった。あまり見ていた人は多くなかったとは思うが、できれば是非とも一期から最後まで見てほしい、そんなアニメだった。ファンシーメルシーブラックコーヒーはお気に入りの1話。
こんな感じです。その他にもいろいろ話をしたい作品はあるのですが、なにぶん文章を書くのはなかなか苦手でとても時間がかかってしまうので、また時間があればというところです。
春アニメも、開始当初は特に注目もしていなかった作品の中からお気に入りの一本が見つかることを期待しながら見ていきたいと思います。